高脂血症

高脂血症とは

高脂血症とは、食生活の欧米化にともない、血液中のコレステロールや中性脂肪が増加した状態を言います。
コレステロールや中性脂肪が高い状態を放置していると、動脈硬化の原因となります。

コレステロールには「LDLコレステロール」と「HDLコレステロール」などがあります。
「LDLコレステロール」は肝臓のコレステロールも全身に運ぶ役割を、「HDLコレステロール」は身体の細胞にたまった余分なコレステロールの肝臓に戻す役割をしています。つまり余分な「LDLコレステロール」が悪玉として増加し、体内(血管壁)に蓄積していくことになります。逆に「HDLコレステロール」は善玉として体内に蓄積したコレステロールを肝臓にもどします。

近頃では総コレステロールの値、中性脂肪の値だけではなく、「LDLコレステロール」の値も治療の指標となります。

では、これらの状態はどのような人に起こり易いのでしょうか。

一般に、以下のような生活習慣の方が高脂血症になりやすいと考えられています

□ 運動をしない
□ 肉が好きだ
□ 卵を毎日食べる
□ 野菜や海藻豆類はあまり食べない
□ 甘いものを毎日食べる
□ 晩酌は欠かさない
□ 朝食や昼食を週に数回抜くことがある
□ 肥満気味だ
□ 煙草を吸う
□ 仕事や家庭でストレスを抱えている

治療としては食事療法、運動療法、薬物療法があげられます。

食事療法

食事療法

コレステロールの高い方は、卵黄や肉の脂身、レバーなどに注意してコレステロールの摂取を控えます。

中性脂肪の高い方は、ケーキ、ドーナツなどの甘いものやアルコールを控えます。
また動物性脂肪を制限し、穀類、麺類が多い人はこれも控えます。

コレステロールと中性脂肪の両方高い方は、上記の両方を控え、さらにカロリーを抑えることで体重をコントロールすることが大事です。

逆に摂取しておいた方が良い食事といえば、野菜や海藻、きのこ、豆類といったものになります。また、飽和脂肪酸は動物性脂肪に、不飽和脂肪酸は植物性脂肪に多く含まれていますが、不飽和脂肪酸の方を摂取することが大事です。

運動療法

運動療法

適度な運動を続けることが重要です。急激に過度の運動をすると心臓に負担をかける場合がありますので注意してください。

脂肪が燃焼を始めるには20分~30分かかります。したがって20分以上の運動が必要です。散歩、サイクリング、水泳やエアロビクス、いずれでもかまいません。また最低でも週1回以上、継続して行うことが大切です。

薬物療法

食事や運動療法で、効果がない場合は薬物療法の併用が必要です。患者さんそれぞれの年齢や高脂血症の程度、合併症などを考慮し、薬が選択されます。

患者さん自身が自分に合った治療法を選択し、高脂血症を克服しましょう。

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